破産して借金をゼロにした時のメリットとデメリット
借金というのは原則として返済するものですが、もし返済できなくなった場合は減額するかゼロにする事も現在は可能です。
2005年に新破産法が施行され、よりに簡単に自己破産出来るようになりました。
こうした方法を債務整理と呼んでおり、破産というのは債務整理の1つです。
一般的に破産と言えば借金を、支払わなくて良くなるのでメリットばかりと思う人も多いかもしれません。
しかし当然ながらデメリットも存在します。
そもそも破産ってなに?
正式には自己破産と言われ借金を減額するのではなく、いわゆる借金をゼロにすることができるシステムです。
ただし、どんな借金でもゼロにできるというワケではありません。
例えばですが、浪費やギャンブル、投資といった理由で作った借金については破産することができないケースも存在します。
原則として自己破産は裁判所に申立をし、その借金をするのに正当な理由があると裁判所で判断された場合にのみ適用されるからです。
ギャンブルや風俗通い・無理なショッピングなど単純な自己欲求の場合はNGの場合もあります。
何故お金を借りたのか?という理由も自己破産が可能かの大きな判定基準になる事を覚えてください。
破産によって借金をゼロにするメリットってなに?
破産をする最大のメリットは借金をなくせる点でしょう。
すべての債務の支払義務を免除されるので、借金の支払そのものがなくなります。これが唯一にして最大のメリットです。
細かい部分では、仮に家族がいても自己破産は手続きをした人のみが受けるものであり、家族には関係がありません。
家族や夫婦には影響がないという点も特徴の一つです。
ですので破産した人の家族の名義ではお金を借りる事も出来ます。
また破産をした場合は自分の財産を放棄する必要があるのですが、その財産は20万円以上のものと定められています。
つまり自宅が持ち家である場合、自動車を所有している場合などは残すことができません。
しかし、逆を言えば20万円未満のものであるのなら、手元に財産として残すことも可能です。
破産によって借金をゼロにするデメリットになにがある?
デメリットとしては当然、自分の財産がなくなる事です。
原則として、必要最低限の生活費や財産以外というのはすべて換価されることになります。
換価された財産は債権者に対して配当される仕組みです。
債権者に対して最低限でも返済できるように、すみやかに財産を処分しないといけません。
結果、自宅や自動車などの財産は放棄しなければいけないので、持ち家のある人は破産をする前にその点を考慮しておく必要があるでしょう。(売りに出されても購入されるまでは住み続けられますが、どうしても手放したくない場合は個人再生という方法もあります。)
もう1つ大きなデメリットとして、破産後およそ10年程度は社会的、経済的な信用度がなくなってしまう点です。
破産を含めた債務整理全般に言えるのですが、破産をした場合は個人信用情報にその記録が残されてしまいます。
個人信用情報というのは借入をしたり、クレジットカードの申込をしたりする時に、金融機関がチェックする情報のことです。
ここに破産を含めた債務整理をした情報が記載されている場合、申込をした時の審査に通ることはありません。
このデータの保持期間がおよそ10年程度とされているので、この期間については新たに借金などができないと考えて良いでしょう。
もう1つのデメリットとしては裁判所に申立をし、債務の免責決定がおりるまでは一部の職業や資格などに制限が出ます。
具体的には一部の職種については、この期間は就けなくなってしまうので、注意しておいてください。
一部の職種や資格取得の制限があり当然ローンやキャッシングは一定期間内では借り入れる事ができません。
財産に関する制限や個人情報としては、個人信用情報に記録が残されてしまいます。
デメリットの部分が大きい様子で、借金返済が本当にできずに生活ができなくなる最悪のパターンで行われる事が多いのも破産です。
債務整理にはいくつか種類がありますが破産が一番ダメージの大きい整理方法かもしれませんね。