中小規模の会社が銀行から借金できる金額はいくらまでか
中小規模の会社を経営している人にとって銀行からいくら借入できるのかは大きな悩みの1つではないでしょうか。
そこで中小規模の会社ならいくらまで銀行から借入できるのか考えてみます。
先に結論からお伝えしておきますが、中小規模の会社といってもその売上や借入などは様々であり、一概にこのくらいまで借りられるという金額はありません。
ですので、銀行がどのように見ているのかを知っておくと、目安にできるでしょう。
参考記事:個人の場合
個人が借金できる限度額は?
http://onew-web.net/867.html
銀行は会社のなにを見る?
基本的に銀行が中小規模の会社に融資をする場合、月商と比較してどの程度の借入をしているのかを重視します。
勿論のこと経常利益や会社の運営が健全かなどのことも重視されますが、まずはどの程度の借入と月商があるのかからスタートすると考えて良いでしょう。
仮に年商が6000万円の会社であるとするなら、月商に換算すると500万円です。この会社の借入金が合計で2000万円あるとすれば、月商の4カ月分の借入があると判断されます。
業種などによっても異なってくるのですが、だいたい4カ月分程度までなら借入金が少ない会社だと言って良いでしょう。
5ヶ月から8ヶ月程度なら一般的な水準の借入額、それ以上ならば借入額が多いとされます。
ここで借入額が多いと銀行に判断されれば、融資を受けるのは難しくなるでしょう。
また、仮に借入額が少ない会社だとしても、多いとされる基準まで借入したいともなってくれば、銀行としても警戒せざるを得ません。
基本的に銀行としても1つの企業には一定額以上の融資はしないようにしていますので、融資の額を増やしたいのであれば取引先となる銀行を増やした方が良いでしょう。
優良な企業であれば銀行から話がくる?
銀行が中小規模の会社に融資をする場合、一定額以上は出さないと書きました。
しかし、ある程度の取引をして優良な企業であると判断された場合、銀行の方から融資の話を持ちかけてくるケースがあります。
これはその企業における融資のシェアを大きくし、できればメインバンクとして機能したいからだと言っても過言ではありません。
反面で企業の運営が上手くいかなくなってきた時には、手を引いていくのが銀行でもありますので、あまり過信をしては痛い目を見てしまうでしょう。
ですので、銀行から融資を受ける場合はいくらまで借入できるのかと考えるのは、あまり得策ではないのです。
特に銀行からの融資が多い場合は、資金が回らなくなっていきますので、その点は十分に留意しておくべきです。
結局最後のところはそれまでの人間関係?
銀行とは営利を求める企業ではありますが、人間同士での付き合いでもあります。
つまり融資を受けたいのならば、しっかりと銀行と付き合っていくことが重要になってくるのです。
例えばですが、決算期には決算書を取りに来てもらう、1ヶ月に1度は試算表を見せて運営状況をみてもらう、などが代表的でしょう。
銀行としても実態の分からない企業よりも、正確に現在の経営状況を教えてくれる企業の方に融資をしたくなるものです。
仮に業績が悪くなったとしても、そのまま放置していれば銀行が損をするだけですので、改善のためのアドバイスなどもしてくれるはずです。
このように銀行と密に付き合っていくことが融資を受けるための条件だと言っても過言ではないでしょう。
銀行との付き合いは苦手だとする社長さんも多いのですが、銀行には銀行の事情がありますので、その点も斟酌した上で利用していくことをお勧めします。