親しい友人や家族なら借金の肩代わりをしても大丈夫？

親しい友人や家族などが借金で困っているのなら、肩代わりをして欲しいと頼まれることもあるでしょう。

金銭的な面で肩代わりをしても良いと思える範囲なら、深く考えずに行ってしまう人もいるかもしれません。

反面で、本当に大丈夫なのかと不安に思う人もいるはずです。

そこで借金の肩代わりをしても大丈夫なのかを調べてみました。

借金の肩代わりで支払をしても大丈夫なの？

基本的に債権者である金融機関からすれば、借金の返済をしてくれない債務者とは非常に困った存在です。

返済をしてもらわなければビジネスとして成立しませんので、借金をする時の契約書には、万が一のことを考えて保証人や担保の欄があるのです。

返済が滞った時には債務者ではなく、保証人に請求をしたり、担保を売却して債権の回収ができるからです。

そもそも勘違いしている人も多いのですが、借金の肩代わりは法律上では保証人しか行えません。

この規定から家族であっても保証人でなければ、返済の義務は発生しないのです。

ただし、夫婦の場合については借金の名義人が旦那のものであっても、借入したお金の用途が夫婦に必要なものであるのなら、保証人でなくとも妻に返済の義務が生じます。

金融機関として債権の返済をしてくれるのであれば、誰が行っても問題ないと言えますが、法律上ではそうした縛りがあるのです。

返済の義務はないので金融機関から請求されることもありません。

基本的に保証人でなければ返済の義務はありませんが、借金の肩代わりをすることは可能です。

しかし、借金を再び繰り返さないようにすることを考える必要があり、そのことを考慮すると一概に肩代わりが正解ではないでしょう。

もう1つ考慮しておきたいのが、借入先が一般的な金融機関ではなくヤミ金であるケースです。

この場合、借金を肩代わりする存在がいるとわかれば、さらに無理な要求をつきつけることも十分に考えられます。

ですので借金の肩代わりというのは親しい存在であっても、基本的には行わないようにするのが無難なのです。

肩代わりはしない方が良いの？

借金をして自分で返済できなくなっても、その都度両親や親しい友人などが借金の肩代わりをしていては、いつまで経っても本人に自覚が芽生えません。

結果、肩代わりをしてもらった時には反省したように見えても、また少し時間が経過すると同じように借金を作ってしまいます。

そこで心苦しい判断かもしれませんが、借金問題を抱えている家族や友人がいるのなら敢えて突き放す勇気も必要です。

借金を繰り返してしまうという悪癖は、本人がしっかりと自覚しなければ治るものではありません。

自覚を促すためにも、自分で作った借金は苦労しながら返済する経験が必要なのです。

ですので、本当にその家族や友人のことを思うのなら、借金の肩代わりをするのではなく、解決すべき道筋を示してあげることが重要だと言えます。

借金の肩代わりをするよりも債務整理をさせた方が良い

借金の肩代わりをすることは、借金をする本人のために良くないことは書きました。

では、自分で返済をしていく道筋をつけるためには何が必要なのかを考えてみます。

いくつか方法は考えられるのですが、最も適切なのは債務整理でしょう。

債務整理とは任意整理、特定調停、個人再生、自己破産と4つの方法があり、その中からケースバイケースで最も適切な方法を選択することができます。

任意整理、特定調停、個人再生では借金の減額が、自己破産では借金の帳消しが可能です。

債務整理をすることで得られるメリットに個人信用情報に傷がつく点があります。

一般的に個人信用情報に傷がつくことはデメリットだと認識されています。

しかし、借金の肩代わりをする時にはメリットになるのです。

何故なら個人信用情報に傷がつくことで、新たに借金ができなくなるからです。

借金だけではなく、クレジットカードを作ることもできませんので、借金を作ることが不可能になります。

どこの金融機関に足を運んでも借金ができないのなら、借金をせずに生活していく必要があり、借金癖を矯正できるでしょう。

個人信用情報における事故情報は一生残るものではありませんが、再び借金ができるまで数年の猶予ができますので、その間に肩代わりをしなくても良い生活ができるよう手助けしてあげてください。